タイで暮らす人は、どこで収入を得て、どんな買い物をしているのだろうか。国内の消費を考えるとき、その二つをつなぐと、バンコクの街並みだけでは見えない市場が浮かんでくる。
家計の食費には、分かりやすい違いがある。2025年の調査で、バンコクと周辺3県の世帯数は、北部・東北部の合計の約半分だった。それでも、調理済みの食事や外食への支出を地域全体で概算すると、バンコク圏が上回る。食べる人の数と、食事を用意する商売の大きさは、同じようには分布していない。123
「タイ経済の見取り図」の第3回は、食卓を入口に消費市場を考える。全国平均の所得を一つ覚えるより、家計にお金が入る経路と、家庭の外で買うものが分かる方が、タイの店や企業の動きを理解しやすくなる。