借金を返すために、新たにお金を借りる。この「借り換え」は、企業が事業を続けながら資金を回すための手段だ。タイでは、企業の短期証券を買う投資信託が、その一部を担っている。1

貸し手である投資信託も、投資家から解約を求められれば現金を用意する側になる。企業が返したお金を投資家への払い戻しに使えば、次の証券を買う余力は減る。企業にとって、これまで利息を払えていたことと、次のお金を借りられることは別の問題になる。

9月25日に公表された研究解説は、タイ企業の資金調達と投資信託の関係を取り上げた。そこから見えてくるのは、貸し手が抱える資金繰りが、借り手の事業にも関わる構造だ。2

その関係を理解する手がかりが、2020年の市場混乱と住宅販売にある。住宅を売ってから返す契約と、売れる前でも返済日が来る証券。二つの借り方を比べると、資金調達の条件が、企業にとって「販売を待てる時間」の違いになる理由が分かる。3