企業の設備投資が勢いを増す一方、家計の買い物には慎重さが残る。8月のタイでは、機械・設備への投資が前年同月を3割以上上回り、自動車などの購入も伸びた。ただ、日用品を含む非耐久財の消費は伸びが鈍く、食費や燃料代の値上がりが暮らしを圧迫している。12

前号で見た7月は、旅行客の回復と燃料価格の下落が支えになっていた。8月は、観光収入が前月からおおむね横ばいにとどまり、物価は再び上昇した。今月の「タイ事業環境ダッシュボード」では、投資・消費の内訳を比べながら、この変化がどの分野に表れているかを追う。主な対象は8月の実績、資料は9月30日公表分まで。3

主要指標を一覧で

%表示は、政策金利を除き前年同月比。7月と8月の比較値は、9月30日公表の同じ資料に揃えた。1

指標 7月 8月
民間消費指標 +3.0% +3.7%
民間投資指標 +12.3% +21.8%
製造業生産 +4.0% +4.4%
金を除く輸出額・米ドル建て +25.0% +21.7%
金を除く輸入額・米ドル建て +32.0% +31.0%
外国人旅行者数 254.6万人 251.5万人
消費者物価・総合 +1.95% +2.53%
民間信用残高 +2.7% +2.4%
為替・月平均、1米ドル当たり 33.50バーツ 33.02バーツ
政策金利・月末、年率 1.00% 1.00%

過去の値には改定がある。例えば7月の製造業生産は、前号に載せた+0.5%から、今回の資料では+4.0%になった。以下では、この表と同じ公表版で比較する。旅行者数は季節調整前の月間人数。1