タイの信用保証が最も働きやすいのは、売上や入金の見通しを銀行に説明できるのに、追加の担保を用意できない企業だ。受注をこなす材料代、売掛金を回収するまでの人件費、設備更新の資金。商売を続けるために必要な借入を、会社が持つ不動産の量に縛られにくくする役割がある。
2026年に始まった「SMEs Credit Boost」は、そのために銀行の貸倒損失の一部を分担する。5月末までの新規融資承認額は54億バーツだった。過去のタイの信用保証を検証した研究にも、利用企業の金利や担保条件が改善したという結果がある。12
では、なぜ損失の一部を引き受けるだけで融資を促せるのか。そして、銀行と十分な取引歴がない企業にまで支援を広げるには、何が要るのか。制度の資金の流れと、銀行の審査の順序から考えたい。